群青の月
あの日、柚葉の顔があまりにも青ざめていた理由は、これ以上聞かなくてもわかる気がする。


傷を負った心と体を引きずる彼女を鮮明に思い出して、目の奥から熱いものが込み上げて来そうになった。


再契約を交わした時、柚葉はどんな気持ちだったんだろう…。


不安、苦しみ、葛藤…。


少し考えるだけでもそれらが安易に想像出来て、柚葉は色んな感情を隠していたに違いないと思った。


それに気付かなかった俺は、柚葉との再会を喜び、彼女を繋ぎ止めておく事を考えてしまっていた。


そんな愚かな自分を、最低だと思った――…。


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