群青の月
今までは、契約なんかで柚葉を縛り付けた事を後悔して…


彼女の考えがちっとも読めない事に、いつも苛立ってばかりだった。


必死で繋ぎ止めようとしても逃げられて、傍にいても遠くに感じる。


体は何度も抱き締めているのに、その心に触れられた事は一度だって無い。


そんな日々に、いつも切なさを感じていた。


だけど…


やっと、柚葉を捕まえる事が出来たんだ。


彼女の体温を、今日程温かいと感じた事は無い。


そう思うと胸の奥が熱くなって、柚葉の心にも触れる事が出来た気がしていた。


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