群青の月




慣れないくすぐったさにどこか気まずくなりながらも、流れる穏やかな時間が心を温かくしていく。



“幸せ”なんて言葉、自分には縁が無いと思っていた。



だけど、何年も口にしていなかった言葉を当たり前のように交わす度に、心の中に灯る小さな光が増えていって。



何気ない言葉が、二人だけの合言葉のように思えたんだ――…。




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