群青の月
「ん……」


不意に柚葉が漏らした寝息が、俺の首筋をそっと撫でた。


その瞬間、背筋に興奮が走って、思わず全身が強張った。


ゆっくりと息を吐いて、掻き立てられる情欲を必死に押し込める。


柚葉と想いが通じ合ったのは、1ヶ月以上も前の事。


それなのに…


俺達はまだ、キス以上の事はしていなかった。


正直に言えば、柚葉の事を抱いて、体まで俺のものにしてしまいたいと思っている。


だけど…


柚葉がその行為に敏感な事は充分理解しているつもりだから、どうしても必要以上に慎重になっていた。


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