群青の月
「ただいま」


いつもと同じくらいの時間に帰って来た冬夜を、トーフと一緒に出迎える。


「おかえり」


「アンッ!」


冬夜は柔らかい笑みを浮かべると、あたしとトーフの頭を交互にポンポンと撫でた。


その温もりに幸せな気持ちになりながらも、どこか腑に落ちない。


「……何か、トーフと同じ扱いじゃない?」


眉を寄せたあたしを、冬夜がクスクスと笑いながら見る。


「いや、トーフよりも柚葉の方が愛してるけど?」


バカみたいにキザな台詞に真っ赤になると、彼は心底楽しそうに笑った――…。


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