愛姫



「そろそろいいわ」




姫の一人がそう言って召し使いの一人を池に落とした。




「え・・・・」




召し使いは必死に上がろうとする。




「この池にはノディア様のペットがいるのよね」




クスクスと笑う姫たちの視線の先で悲鳴を上げて消えた召し使い。




池には赤い液体が浮かんできた。




「いや・・・」




「あなたもああなりなさい」




「ぃ・・・ぃゃっ・・・・誰かっ・・・・」




そんなの誰にも聞こえるはずない。




あぁ・・・・私死んじゃう。




ドボン。




暗い水の中に落ちた。






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