13回目の好き
リング
高木 恭先生 Side
全く!!!
本石、覚えてろ!
奈緒に抱き着きやがって!
こっそり聞いてしまった俺も、ついカッとなって怒鳴ってしまった俺も、まだまだガキだな…
と一人はぁっとため息をつき、頭をクシャッとする。
奈緒:「あ、あの…き、恭先生、…さっきの…って…?」
後ろから聞こえた小さな奈緒の声にハッとして振り返る。
「大丈夫か?…ん?」
ポカンと口を開けて、頬を赤く染め、座り込んだ奈緒が目に映る。
奈緒と同じ目線へと腰を下ろし近付く。
奈緒:「あの、…よ、嫁にするって…。」
なっ!!!!!!!
バッと立ち上がり慌てて奈緒に背を向ける。
やばいっ
体温が上がる
どんどんヒートアップしてくる熱が、止められない!
思わず俺は、口にしてしまったんだ!
あれだけ我慢してたのに!
こ、これってプロポーズしてしまったんだよな!?
だぁあ!!!
何やってんだ俺っ!!
「ほ、本当は、…奈緒が卒業してから…い、言おうと…ずっと…か、考えてた…。」