13回目の好き
高木先生:「投げることをやめたら、本当にそこで終わりなんだ。きっと何年後かの自分が、今の自分を見たとき、きっと思う。"最後まで諦めてなかったら、どうなってただろう"……それは…、最後まで諦めなかったものにしか見えない未来。」
難しいな。先生の話。でも凄く心の奥に響く。
「…。」
高木先生:「まぁ、自分がそれで納得できるなら諦めたらいいけどな。」
「でも、真っ直ぐに投げても打ち返されるよ?」
高木先生:「…真っ直ぐに投げなくてもいいんじゃないか?」
「…?」
高木先生:「ほら、投げ方を変えれば、バッターの今までと違う一面が見れたりするだろ?思わずストライクっとか!(笑)」
「でもどう変えたらいいの?」
高木先生:「うーん…難しいな。…そうだ!三浦先生は夏が嫌いなんだろう?…何で嫌いなのか…。もし嫌な思い出しかないのなら、杉野が良い思い出に変えてあげればいい。まさに…変化球?」
フフッと思わず笑ってしまう。
「…何で野球になっちゃうの(笑)」
高木先生:「んぁ?…まぁ…例えだよ、例え。ほら、外で野球部が練習してんの見てたらな。」
「先生って難しい言葉の固まり。」