13回目の好き

裏側






何よりも…会えることが凄く凄く!嬉しい!!




ガチャッ



「三〜浦先生ー!宿題終わりましたー!」



そう笑って化学準備室に入ると、

いつものように、パソコンを見ながらコーヒーを飲む三浦先生が目に映る。


会えただけで、見れただけで何かが溢れる。



三浦先生:「プリントは?」



「あ!はいっ!結構できましたよ?」


はいっと鞄の中からプリントを取り出し三浦先生に渡す。


三浦先生は胸ポケットから赤ペンを取り出して丸を付けていく。

私は、そんな三浦先生を見ながら、いつもの椅子に座る。

この、三浦先生の机の横の椅子が私の特等席!


折りたたみのパイプ椅子で、前はしまわれてたけど、私がいつも来るからもう、出しっぱなし。



三浦先生:「…。」




一通り丸付けをすると、三浦先生はカタンッと席を立ち、カップにコーヒーを注ぎながら話す。



三浦先生:「…結構できたわりに、バツが多いんですが…。」


そう言って私の前に、コーヒーを置いてくれた。クリープと砂糖を2個ずつ添えて。


「ありがとうございます。」



ただ、それだけのことが嬉しくて。




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