13回目の好き







1年の時は川中さん、新山さん達と仲良かった気がする。


一緒に笑ってた所を見たからなんだけど…。



まさか、お金取ってたなんて。


もしかして、仲良く見えてただけで、あの頃から裏では酷い事してたのかな?



だからって私は何もできないんだけど…。



出来ないなんて思ってる自分がさらに情けなくなる。



結局私も新山さん達が怖いだけ…。



自分の心の弱さが何よりも、憎い。



思ったことは、言葉にしちゃうのに…


恐怖心がその言葉を閉ざしてしまう。











ヤヨッチャン:「…みっこ?あんまり気にしちゃダメだよ?」


考え込む私を心配したヤヨッチャンの声が耳に届きハッとして、答える。


「う、うん!ごめんね。大丈夫だから!」


ヤヨッチャン:「うん。…みっこ、何があっても自分の気持ち、大事にしてね。流されちゃダメだよ。」


ニコッとそう優しく微笑んで、前を向くヤヨッチャンの言葉の意味が…、このときの私には何を指していたのか全く分からなかった。







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