13回目の好き

ドキドキ





杉野 巫 Side



ガチャッ


「三浦先生〜、プリント整理、手伝いに来ました〜!」



そう嬉しくてつい笑顔で、化学準備室のドアを開けると、



何だかムスッとした三浦先生が目に映る。



…?



何か、あったのかな…?



あんまり、三浦先生は感情を表情に出さないけど…。



眉間にシワが寄ってますよ?…三浦先生…。



「…三浦先生、何かあったんですか…?」



心配になり、私は自分の椅子にストンと座って、目の前に映る三浦先生を見る。



三浦先生:「…。……いえ。……じゃあ、始めよう。」



少し私に何か言おうとして、目が合い三浦先生はそう言った。



いつもは"では、始めましょう"とか敬語で話すのに…何だかいつもと違う。



少し不安になりながら、光りがあまり当たらない、3列の棚へと移動する。


この部屋は、ドアを開けるとすぐ左手に棚が3列に並び、真正面に窓、その窓辺に三浦先生のデスクと椅子があり、椅子の後ろにも棚。


そしてドアを開けて右手には、部屋の真ん中当たりまで壁があって、その壁を伝って真ん中の奥へ行くと化学室へと繋がるドアがある。


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