13回目の好き

冬休み



杉野 巫Side


「へっくしゅんっ!」


ヤヨッチャン:「ん!?みっこ、風邪?」


終業式が終わり、教室へ戻る途中くしゃみをする私にヤヨッチャンが聞く。


「そんなはず…。花粉かなぁ?」


ヤヨッチャン:「誰か噂、してるんじゃない〜(笑)」


そう笑うヤヨッチャンと一緒に笑いながら教室へ入る。



ヤヨッチャン:「今日も三浦先生のとこ行くんでしょ?」


席に座ってニッと笑うヤヨッチャン。


その隣の席に座って、思わず微笑んで頷く私に、ヤヨッチャンは嬉しそう。




ありがとうヤヨッチャン。


私の友達になってくれて本当、ありがとうね、ヤヨッチャン。





高木先生の帰りのHRも終わって、放課後がくる。



ヤヨッチャンとばいばいして、私は少し教室に残って"宿題"をやっていた。




明日から冬休み。



冬休みの前のテストで見事に、化学の赤点を取った私は、三浦先生に怒られて、昨日"宿題"を出されたのだ。





化学は困るけど、三浦先生に会えることが嬉しくて、…赤点も嫌じゃないかも。



あ、早く書かなきゃ!



すぐにオレンジ色に染まってしまう教室に急かされるように、ペンを動かした。




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