13回目の好き


吉崎先生:「そうかなぁ?」


「そうです。…三浦先生にはずっと大好きな人がいて…。きっと今でも忘れられずに、思っているはずです…。」


だから…三浦先生の好きな人になりたいんです…吉崎先生に…。


吉崎先生:「そう、だったんだ。…ミッチャンの言う三浦先生の好きな人って…三浦先生が忘れなきゃダメな人なの?」


「分からないです。…ただ、三浦先生の好きな人には、もう恋人がいて…凄く幸せそうなんです…。」


そんな2人を今、三浦先生はどんな気持ちで見てるのかな…?


吉崎先生:「そっか…。…昔ね、友達で片想いをしてる子がいたんだけど、…叶わなくて。好きな人の好きな人はその子の友達だったの。」

「え…。」

吉崎先生:「でもね、その子、最後に笑って言ってたよ?…好きな人には"幸せになってほしい"って。」


そう懐かしむように吉崎先生は微笑みながら続けて話し出す。


吉崎先生:「だから…叶わなくて失恋しちゃったけど、その子にも新しい恋が出来たように、…三浦先生も、その好きな人が幸せならきっと、もう新しい恋に出会えたんじゃないかな?」



「分からないけどね」と付け加えて吉崎先生は笑った。




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