記憶をなくした花嫁



記憶がなくなる3時間前



PM3:30頃



真琴『はい。株式会社●●●営業部です。』といつものように電話を取り受け答えする日々。


真琴『…失礼します。』と少し声を高くし電話を切ると、夏美がカロリーメイトを片手に持ちモグモグしながら向かって来た。



夏美『真琴(まこ)お疲れ。またクレーマー??』



夏美は、真琴の同僚でもあり、性格は明るく気さくな感じだ。だが、今は彼氏がいない状態が続いている。



真琴『そおなのよ!私が電話に出るときだけ、クレーマーになる確率が多いのよ。皆狙ってきてるのかしら!』と少し怒り気味で、夏美のカロリーメイトの半分取り返す。



夏美『ちょちょちょっ…と八つ当たりして私のお昼取らないでよ~。』



真琴『うそ。夏美まだ、ダイエット続けてるの??』



夏美『当たり前じゃん!あたしにだって長続きするものがあるんですー。』と真琴にふざけながらも言った。



真琴『珍しい~。夏美が長続きするなんて、地球滅びるんじゃない??』と大袈裟に言った。



夏美『そこまで大袈裟にいう!?』と言いながらも二人は笑いあった。



すると、背丈が高くスラッとしたスーツ姿の椿が真琴の方に向かって歩いて来た。



夏美『元王子登場かぁ~♪』と言いながらも夏美は自分のデスクに戻った。



椿は、私と2年8ヶ月付き合ってた元彼でもあり上司でもある。


椿『真琴。話がある。今日の18時にいつもの喫茶店で待ってる』と言い残し自分のデスクに戻って行った。



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