イジワル王太子と政略結婚!?
会場へ向かって歩いていると、誰かがこちらにゆっくり歩いてきた。


少し長めの金髪のその人はバニラの香りを漂わせ、私を見てにこっと笑う。



『結婚おめでとう、リリィ』

「…シスル…!」


彼は東の国の王子、シスルだった。



立ち止まる私に近づき、手の甲にキスをしようとしてくる。


とっさに手を引っ込めた私を、上目遣いで見上げて妖しげに笑った。



『君は相変わらず美しいね』

「…あなたは相変わらず節操がないようね」


シスルはククッと笑う。



『久々に会ってキツいこと言うな。シーナに似てきたんじゃないか?』

「一緒にしないでくれる?」

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