赤い狼 ~連の初めての気持ち~
平然と答えるその"人物たち"こと、二十代だろう数人の女たち。
それに「知ってっし。」と明らかに拒否を見せて一歩、リビングへと足を入れる。
「そんなん聞いてんじゃねぇよ。お前らが何でここに居んのか聞いてんだ。答えろ。今すぐ言え。」
低い俺の声がリビングに響く。
それに妙な胸騒ぎを覚えて、一度だけきつく瞼を閉じた。大丈夫、大丈夫だ。
と、
くすり。先頭に立っている女が口元を緩めて笑う音が。
「…何がおかしい?」