赤い狼 ~連の初めての気持ち~
それから、暫く時間が経って俺の体が動けるようになったから、その辺に脱ぎ散らかされている服を取り敢えず着る事にした。
さすがに、何も着てねぇのはいけねぇと思うし…。
…つぅーか…
「親父。」
「……ん?何だ…?」
「ジロジロ見すぎ。気になって着替えずれぇ。」
「…そうか。」
その時の親父の表情は、嬉しそうな、でも何処か哀しそうな表情をしていた。
そんな親父を見て、俺はまた、泣きそうになった。