京都マーブル・ラブストーリー
6 密雲不雨

(兆候はわかってたから)




言えばいいのに。
言えないでいる。

聞けばいいのに。
聞けないでいる。


あれだけはっきりと目の当たりにしたのだから。

あの彼女のこと。

でもあれから何日たっても彼は彼女のこと言わない。

アタシも彼女のこと聞かない。


まあ、アタシが2人一緒だったところを見たの、
彼は知らないんだから仕方ない。


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