Nostalgicな祭りのあとで
君の力に
三人は陸の家の庭で、顔を見合わせていた。

大樹の機転により、使われない獣道を通って脱出したのだ。

話し終わった陸は、罰が悪そうに顔色を盗み見た。
黙って聞いていた大樹は、七菜を手当てした薬箱をバタンと閉じた。

「話は分かった。だけど、女の子に危ない真似させんなっ。小さくても山は危ないんだ。ましてや、こんな格好で登るなんて無茶苦茶だよ。それに、アソコは危ないって念押ししたよなっ?」

普段の姿からは想像つかないほど、大樹は怒っていた。

「待って、陸だって大樹たちのこと思って・・。」

ピリッとした空気に、七菜が口ごもる。
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