リアル

夕食は広間みたいなことで食べた。

みんな仲が良さそうで明るい笑顔。

だけど暗い影が潜んでいる。

「おねーちゃんも、ママいなくなったの?」

3つか4つの女の子。

「うん…」

「リサもママいなくなったの」

泣きそうになるのを見て私は抱きしめた。

「ママは私が見つけてあげる。いい子で待ってて」

「本当に?」

「もちろん」

「…優しい女子ぜよ」

「ただのお人好しよ」


部屋にはうさぎがいた。

窓ガラスをガムテープで修理していた。

「あっ、アリスさん」

「私…お母さんとお父さんとこ行きたい」


「それは……むりぜよ」

「何で!やってもないのにわかんの?」

ログに掴みかかっていた。

「私はただの郵便屋です。貴方をお連れする事はできません」

「じゃあ、いいわ。私一人で行くから」

「アイリス、待っ…」

「あんたみたいなひ弱に頼らないから。」

「どうりで男が寄らない訳ね。」

サニーが淡々と言ってポンポンと肩を叩いた。

「私も行くわ。「蟲」には恨みあるし。
状況は…同じだからね。」

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