王様の、言うとおり
「本当?なら良かった。」
スプーンが進む。
口へ運ぶのを休むことなく続けながら、
リビングへ来たおばちゃんに笑顔で報告すれば、微笑んで。
「はい、コレね。」
『あ、すみません……。』
白いスーパーの袋に入れられたゼリー。
中の種類ごとに色の違うゼリーがうっすらと見えて、量が多いことが分かる。
『こんなに貰っていいんですか?』
「良いのよ。煌もさすがにこの量は食べないでしょ。」
10個は冷蔵庫に入ってるし、とおばちゃん。
そっか。それなら。
『家族で食べさせていただきます。』