王様の、言うとおり




「説明して下さい!どうしてここにいるの!?」


『んー。』


「んー、じゃなくって!」


『……こっちおいでって言われた。おばさんに。』


「うん。……それで?」


『ん。』


「えっ?終わり?」



顔を前に出すように思わず問い掛ければ、ん。と頷かれました。



「待って。全然分かんない……。」



言葉が足りなさすぎです、キング。


困る。


困った顔を全面に出してキングを見ていれば、キングもこちらを見ていて。



この、微妙な空気。


お母さんに、電話……しようかな。



一体どういうこと?って。





『あー……だから。』



そこら辺に置いたはずの携帯を探そうと視線を這わせれば、再びキング。





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