王様の、言うとおり





《誰か居るの?カチャッ……ギー》



見てないから分かんないけど音から大体予想はつく。



食べてお風呂に入らなきゃ……って思うけど、キャベツがぁー……。



なんでこんな思いさせられなきゃいけないの。


キャベツもテレビもキングも怖いんですけど!



涙出てきてそうになる。



『……ちょっといじめすぎた?』


「いじめって……。」



うぅーー……




『泣かないでよ。食べてやるから。最初から無理だろうって思ってたけど良くここまで食べたよね。』



キッチンの方から割りばしを持ってきて机に座り食べだしたキング。



鬼……!



なんで食べれないって分かってたのにそんな事したのかな。


段々苛々してきました……。





《キャーっ!》

「ごちそうさまっ!私お風呂入ってくるっ!」



キャベツを食べているキングを置いて、

テレビから聞こえてくる叫び声に負けないくらい大きな声で言うと、

私は着替えを持ってバスルームへと向かいました。





怖い、怖い怖い。

さっきのゾンビが……。





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