王様の、言うとおり


自分が誘って来たなら責任くらいとってほしい。

そりゃ、行きたくないと嫌嫌付いてきて一目を気にしてる私よりも

キングと一緒に回りたいオーラをこれでもかって位に出して楽しんでるあの子達と回った方が楽しいだろうけど!


……放置、ですか。



『キングの、ばか……。』

本当に、わがままだ。



そして、私は、キングに顔を逸らされた事に結構傷付いてるんだよなぁ……。



『……ばーか。』



人の事をばかって言うくせに、自分だってばかじゃん。



振り回されたことが無いから、こうやって振り回される方の気持ちが分かんないんだ。



……あ、





人通りが少ない事を良いことにまだまだいつも言えないキングの悪口でも大声で言ってやろうかと思っていたら。



それに反抗するように、私の服のポケットの中で携帯が震えました。

手を突っ込んで、引っ張りだせば暗闇でピカピカ光る私の携帯。

眩しさに目を細めながら、携帯を開けば、キング。

……今更何の用でしょうか。



ちゃんと家に帰ったかと言う確認?



それともあの子達と回るから勝手に帰れって命令?




無視、したいんですけど。



少し見つめてみたけど、鳴り終わりそうに無い携帯。




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