王様の、言うとおり



グイッと無理矢理引っ張られる腕。

悔しいからかなり体重をかけていたら、さらに掴む手に力が込められました。



もっと優しくしてもらえないのかな。そのまま逆らう事もせず、立ち上がれば。




『見失わないように。』

まるで保護者のような口振りで歩きだすキング。

私は返事をせずに、でもキングが言ったように絶対見失わないように。

前の背中を真っ直ぐ見つめて歩き出しました。




【はち。王様直々のお迎え】



  たまには、いいですよね。



  キング中心じゃなくて



  私中心にしてもらっても。





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