無邪気な欲望



「意外だな~。お前も興味あんの? こういうコト」



「ちがっ……」



「まあ、そうだな。コレも手に入った事だし……」



言葉を遮って、女生徒から取り上げた避妊具をチラつかせたかと思うと、意味ありげな目で私を見つめて……。



「――使ってみる?」



「えっ!!」



一瞬だった。


素早く間合いを詰め、私の腕をきつく掴んで引っ張る。



「っ!?」



強引に引き寄せられ、先輩との距離が一気に縮まって、お互いの体が触れるか触れないかぐらいまで接近した。

< 70 / 72 >

この作品をシェア

pagetop