自己中彼氏
あぁ、あたしこの2人から生まれてきてよかった。



そう思った。


ありがとう。



お父さん


お母さん―――




なんとか無事結婚式は終了し、着替えて、控え室から出た。


控え室の前では、春人が待っていてれていた。



「由香……。帰ろうか」

「うん」


歩き出すあたしたち。


そのとき、春人が呟いた。



「なぁ、由香。明日から一緒に住まないか??」


「え!?」


「だって、もう夫婦だろ??」


「そうだけど、まだ籍入れてない」


「じゃぁ、明日出して、それから家を見に行こうっ!!」



驚いた。


なんてものじゃない。



いや、一緒に住むのは当たり前だし。


嫌じゃない。


でも、明日急に住むなんて、すごく驚いた。


「じゃぁ、決まりねっ!!」


「は??」


「明日、籍入れて家を探すっ!!!」



そういえばこの人、自己中なんだった。



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