37度の微熱
楽しく、盛り上がっていた合コンでは、晋司が突然、出かけてくると言って
カラオケ店を出て行った。

10分も経たないで戻ってきた晋司は、手に袋を抱えて帰ってきた。

「みんな!酒買ってきた!」
帰ってきていきなり口に出した一言。

「お前、ここ持ち込み禁止だろ?
見つからなかったわけ?」

俺は晋司のハイテンションに呆れながらも尋ねた。

「あー余裕余裕。ここ知り合いが働いてるし!
みんな盛り上がってるし、酒飲みたいだろ?」

「いいね!飲もう飲もう!」

「チューハイある?」

晋司が買ってきた酒にテンションが上がる他のメンバー。


他の奴らは晋司に流されすぎだ。




「あたしも飲みたいな」

そんなとき、俺の隣でボソッと弥生が、目の前にある酒を興味深々に見ながら俺に言ってきた。


「え?酒飲んだことねえの?」

「うん。ずっと飲みたいとは思ってたんだけど」

見るからに弥生は真面目そうな女。
酒なんて飲む機会すらなかっただろう。

「よっし!今日は盛り上がろうぜ!」
既に酒を飲んでいる晋司が大声で言って場を盛り上げる。


晋司が泥酔状態になってしまったとき、いつしかみんなの恋愛話になっていた。


「でさー、俺いつも焦るんだよね。駆け引きを知らないっていうかさぁ」

晋司の恋愛感。真っ赤な顔をしている晋司だけれど、自分の恋愛になると、
真剣に語りだした。

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