君が望んだ永遠
「……雪原?」
あまりにも雪原が
冷たく言い放つから
あたしは
雪原の名前を呟いた。
「1つだけ忠告してあげる」
「…………?」
「永遠なんて
望んじゃダメだよ?
そこに待ってるのは
“哀傷”と“絶望”だけ
だから」
それだけ言うと、
雪原幸は席から立ち上がり
鞄を持つと
教室から出ていった。
最後に雪原は
ニコリと目を細めて
笑ったけど
あたしには分かった。
――――作り笑いだって。