君が望んだ永遠
「どうして、
あたしに借りに来たの?」
だって他にも
男友達とかいるでしょ?
「今日は
このクラスしか生物ない日なんだって。だから
幸音ちゃんに借りに来た。
……嫌だった?」
少し悲しそうな顔をして尋ねてくる雪原。
「……っ////」
そんな顔されたら
嫌なんて言えるわけないよ!
「わかった」
そう言って
あたしは自分の机から
生物の教科書を取り出すと
雪原に渡した。
「さんきゅ」
さっきまで
悲しそうな顔をしていた雪原は
いつの間にか
へらっと笑っていた。