君が望んだ永遠
そう言って1本の傘を
あたしに差し出した……。
確かに助かるけど…………
「雪原はどうするの?」
「止むまで待つか、走って帰る」
おぃおぃ!
あたしに貸したら
雪原が濡れるんじゃんι
「やっぱダメ。
この傘は雪原が使って」
あたしは受け取った傘を
雪原へ押し付けた。
しかし、雪原はそれを受け取ろうとしない。
「教科書貸してくれたお礼だから。安心して?」
そう言って
柔らかく微笑む雪原。