君が望んだ永遠



そう言って1本の傘を
あたしに差し出した……。


確かに助かるけど…………


「雪原はどうするの?」



「止むまで待つか、走って帰る」



おぃおぃ!
あたしに貸したら
雪原が濡れるんじゃんι


「やっぱダメ。
この傘は雪原が使って」



あたしは受け取った傘を
雪原へ押し付けた。

しかし、雪原はそれを受け取ろうとしない。




「教科書貸してくれたお礼だから。安心して?」



そう言って
柔らかく微笑む雪原。







< 66 / 194 >

この作品をシェア

pagetop