君が望んだ永遠
彼なら愛美が何処へ行ったか
知っているかな…?
「あ、あの……」
あたしは彼に呼び掛けた。
「……なーに?」
すると
あたしに気づいた彼は
頬杖をついたまま
あたしの方を振り返り、
尋ねた。
彼は軽く口角を上げて
涼しい顔で
あたしを見つめていた。
その顔は
夕日に照らされて
すごく綺麗だったんだ。
「あの……愛美って子
知らない?」
「それって山田さんの事?」
山田とは愛美の名字だ。
「うん」
「山田さんなら
さっき出ていったよ」