最愛の人


『そう?』

私はとぼけて見せた。

『嬉しいの?』

ドキ。

『うん…嬉しい』

素直に答えた輝愛を見て直孝は爆笑し始めた。

そんなに笑う事かな?

自分が言わせた癖に!!

直孝の馬鹿!

『もう電話切るからね?』

輝愛も意地悪に直孝に言った。

直孝は笑うのを辞めて話しだした。

『悪い…実は俺も嬉しい』

え?

俺も?

直孝は私の電話を楽しみにしてたの?

なんか夢みたい。

『明日暇か?』

直孝が言った。

『明日暇だよ!』

『明日二人で遊びにいかね?』

二人…。

二人ってデートみたいじゃないですか?

でも私には断る理由なんてない。

てか断らない。

好きな人と遊びなんて嬉しいから。

『行く!』

『なら明日10時に〇〇駅に待ち合わせな』

『うん!わかったぁ♪』

『じゃ!また明日』

そう言って電話を切った。

さっそく明日の準備をした。

洋服なんにしよう?

ワンピースかな?

それともスカートがいいかな?

ここは大人っぽくギャル系?

迷うなぁ。

好きな人にはやっぱり可愛いくみられたいし!

頭が整理しないまま朝を迎えた。

私はワンピースを来て鏡の前にたった。

これでいいよね?

ほんのり薄い化粧をして家を出た。

「行ってきます♪」

私は待ち合わせ場所に急いで向かった。

時間はまだ9時。

ちょっと早く来過ぎたかな?

まっ♪

いいっか♪

私は直孝が来るのを待った。
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