私だけを見て…
やっぱり敵わなかった
でも、今思えば最初から勝ち目のなかったこの勝負
我ながらよくやったよ…
うなだれる私を慰めるでもなく、ただ傍にいる智ちゃん
その優しさが嬉しかった
下手に慰められるより、傍にいてくれる方がよっぽど気分が和らいだ
「智ちゃん、ありがとね…」
「え?私は何もしてないよー?」
「いいの!!とにかくありがと」
「相変わらず意味分かんないなー、莉可は」
これからは竹内先輩のことなんか忘れて、智ちゃん一筋になるぞー!!
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