白緑蝶"Ice green butterfly
あれから、幾日が
過ぎただろう?

そんなには、過ぎてないかも
しれない。

けれど私には、ものすごく
時が経ったように感じる。

同じベッドで眠り、一夜を共に
したあの日から、私の携帯電話
には、鳴らない着信音がある。

その音が鳴ると、逸る心とは
裏腹に、うるさいと感じる私。

耳障りな音だと気持ちを害され
しつこい音に、いい加減にして
ほしいと嘆く。

本当は、嬉しいくせに
嬉しくないふりをする。

私は、こうして本気にならない
ように、心にストップをかける

もう、手遅れなのに・・・
< 163 / 999 >

この作品をシェア

pagetop