白緑蝶"Ice green butterfly
「ほらっ、歩け、帰るぞ」

真澄の手に、握り締められた
私の左腕は、今にも感覚が
なくなりそう・・・

「マスミ、ごめん
 
 私、帰れないよ

 私、行かなきゃいけないの
 
 私の事、待ってる人がいるの

 お願いだから、この手を
 放して」

「駄目だ、放すかよ

 具合が悪いくせに
 そんなお洒落して
 どこに行く気だ
 
 どうせ、くだらない男に
 呼び出されたんだろう?

 今日は駄目だ、どうしても
 ソイツに会いたいなら
 明日にしろ

 ほらっ、今すぐ戻って
 眠るんだ

 さあ、行こう」

「動けないよ・・・」

この場所から、私は一歩も
動けない。
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