白緑蝶"Ice green butterfly
その時、ゆっくりと顔を上げた
空は、目の前のテーブルを
思いきり叩いた。

飲み終えた、からのグラスが
テーブルに倒れ、コロコロと
転がり地面に落ちた。

ガシャーン・・・

グラスの割れる音に、店の客
が一斉に、空達の方を見た。

「終わったあ?

 誰が決めた?」

「ソラ?」

立ち上がる空は、千鳥足で
置かれた楽器の元へ向かう

ふらり、今にも楽器の方へ
倒れそうな空。

「ソラ、危ない」

空は、湊に支えられ
その場に立ち、楽器に触れる
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