おやゆび姫
「関係ないですよね」
花恋は、校舎に戻ろうと思った。
やっぱり、顔がいい人にいい人は居ない。
自然と性格が悪くなるんだ。
ママも、元カレも菜々子も。
「ちょっと待ってよ」
岳は、さっきからの優しい笑顔とは別の
意地悪そうな笑みを浮かべた。
「ねぇ、ちょっと花恋ちゃん借りるね」
花恋の手首を掴んで、岳は歩き出す。
「はぁ?意味わかんないんだけど」
手を振りほどこうとしても、無理。
岳は、もう片方の手に持っていたサングラスをかけて、顔を隠してから、歩くスピードをあげる。
「マジうざい、誘拐だしコレ」