彼岸と此岸の狭間にて
3.『真実と虚構』
〔1〕
「うわ〜っ!!」
大声と伴に目が覚める。体中汗だくである。
驚いた美優が部屋に飛び込んで来る。
「お兄ちゃん、どうしたの?何かあったの?」
「夢を見た…」
「バカ!日曜の朝から…で、どんな夢よ…!?」
「…得体の知れない物体に断崖絶壁に追い込まれ足を踏み外し落ちる夢…」
「くだらない夢!…心配して損しちゃった、全くもう!!」
美優が部屋を出た後、目覚まし時計を見る。
(午前8時20分…か!?)
昨日は母親と供に香典を持ち『長谷部家』を訪れ、帰ってからは例の『巻き物』をずーっと眺めていた。
今日は午後から中学時代の友人の『三ツ崎』と吉祥寺にある予備校に夏期講習の申し込みをしに行くことになっていた。
「おはよう」
「あら珍しい!早いのね…」
「う、うん…」
「朝ご飯は?」
「喰う…」
美優はテーブルで朝食を取っており、父親はリビングでコーヒーを飲みながら朝刊を読んでいた。
「葵!あんたまた変な夢見たんですって!?」
「またって…美優、てめえ!!」
美優は葵に向かって『アッカンベー』をしている。
「うわ〜っ!!」
大声と伴に目が覚める。体中汗だくである。
驚いた美優が部屋に飛び込んで来る。
「お兄ちゃん、どうしたの?何かあったの?」
「夢を見た…」
「バカ!日曜の朝から…で、どんな夢よ…!?」
「…得体の知れない物体に断崖絶壁に追い込まれ足を踏み外し落ちる夢…」
「くだらない夢!…心配して損しちゃった、全くもう!!」
美優が部屋を出た後、目覚まし時計を見る。
(午前8時20分…か!?)
昨日は母親と供に香典を持ち『長谷部家』を訪れ、帰ってからは例の『巻き物』をずーっと眺めていた。
今日は午後から中学時代の友人の『三ツ崎』と吉祥寺にある予備校に夏期講習の申し込みをしに行くことになっていた。
「おはよう」
「あら珍しい!早いのね…」
「う、うん…」
「朝ご飯は?」
「喰う…」
美優はテーブルで朝食を取っており、父親はリビングでコーヒーを飲みながら朝刊を読んでいた。
「葵!あんたまた変な夢見たんですって!?」
「またって…美優、てめえ!!」
美優は葵に向かって『アッカンベー』をしている。