Rose of blood
私の口からこの話をしたのはジェイドとラキにだけ。


だけどシエルたちに驚いた様子もないし、ジェイドたちから話を聞いていたんだろうなって思った。



「今はどうなの?」

「もう自分の血から逃げるのは止めました。今はシエルと幸せになりたいです。お父様とお母様にももっと強くなって、前に向かって歩いていくと誓いをたてました」

「そう……また貴女と過ごせると思うと本当に嬉しいわ」



お日様のような笑顔で笑いかけてくれるエマおば様に、私は嬉しくて涙が溢れた。


その涙を優しくシエルが指で拭ってくれた。






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