Rose of blood
「ジェイド、あなたにお願いがあるの」
『何だい?』
「こんな時に話すことじゃないんだけど、異世界で瑠花のことを知っている人たちから瑠花の記憶を消して欲しいの」
『……本当にそれでいいの?』
「実はバンパイアでした、何て言えないわ。今もきっと何も知らない育ててくれた両親は苦しんでると思うから……」
『分かった。落ち着いたら、その作業に取り掛かろう』
「何から何までごめんなさい……ありがとう」
シエルが私の手を取りギュッと握ってくれた。
パパ、ママ、私は大丈夫。
こうやって手を繋いで共に歩んでいける大好きな人がそばにいる。
支えてくれる兄や友もいる。
だから、私のことなんか忘れて幸せになってほしい。
育ててくれた感謝を仇で返すことを、どうかお許し下さい。
『何だい?』
「こんな時に話すことじゃないんだけど、異世界で瑠花のことを知っている人たちから瑠花の記憶を消して欲しいの」
『……本当にそれでいいの?』
「実はバンパイアでした、何て言えないわ。今もきっと何も知らない育ててくれた両親は苦しんでると思うから……」
『分かった。落ち着いたら、その作業に取り掛かろう』
「何から何までごめんなさい……ありがとう」
シエルが私の手を取りギュッと握ってくれた。
パパ、ママ、私は大丈夫。
こうやって手を繋いで共に歩んでいける大好きな人がそばにいる。
支えてくれる兄や友もいる。
だから、私のことなんか忘れて幸せになってほしい。
育ててくれた感謝を仇で返すことを、どうかお許し下さい。