Rose of blood
アルファナさんの犯した罪は、全て包み隠さず国民に打ち明けられた。


そこまでする必要はないと言ったが、アマンダとアイシャからの強いお願いだった。


父が犯した罪でも自分たちが償っていかなければいけないと。


アルファナさんの刑が執行されるまで、アマンダとアイシャはウェルヴィアに滞在した。


滞在している間、ランスおじ様とエマおば様も2人と話をした。


2人が泣きながら謝罪をすると、お2人ともまるで自分の子供のように2人を抱きしめた。



「明日だね」

『あぁ、2人の様子は?』

「いつもと変わらないわ。でもきっと心中穏やかではないはず……」

『そうだな。出来る限り俺たちが2人を支えよう』

「えぇ」



明日、アルファナさんの刑が執行される。


公開処刑が……。


じわじわと拷問のように殺す、もしくは終身刑にするなどと重役からはいろんな意見が出た。


だが半永久的に生きることの出来る純血にとって、どれも耐え難い仕打ちのものばかりだった。


それだけのことをしたのだからしょうがないだろう。


でも、アマンダやアイシャのことを思うと、一番いい方法はすぐに終わらせることのできる公開処刑だと思った。







< 522 / 534 >

この作品をシェア

pagetop