Rose of blood
イチゴを口の中に入れると同時にシエルは目を開け私の目を捉えた。


目をつぶっていると幼く見えるのに、開くと妖艶でとても色気のある顔。


黄金の澄んだ瞳にすいこまれそう。



「美味しい?」

『あぁ。瑠花が食べさせてくれたから、いつも食べているイチゴより美味しいよ』



私が照れるような事をサラッと言ってしまう。


きっと今顔が真っ赤だと思う。


シエルが優しく微笑み私の頬に軽く触れる。



『赤いな。可愛いよ』



まるで魔法でもかけられているように、シエルの一言一言に心臓が煩く反応する。






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