いじわるな先生が大好きで


一人屋上に残されたあたし。


思考は完全に停止。



―早坂くんが、あたしを好き?

さっきからずっと同じことを自分に問いつづける。



―キス…された?


自分の唇を指で触る。



少しだけ温かく湿っている唇を触って実感した。


―キス…されたんだあたし。


急に熱くなる顔。



と、どうじに罪悪感が生まれた。



「…―先生」


不意に出た言葉。

どうしよう。ばれないかな。


一気に不安が押し寄せる。




このままじゃいけないことくらい分かってた。でも、告白された後キスをされたなんて、先生には口が裂けても言えない。



「どうしよう…」



不安を抱えたまま、パソコン室へ向かった。


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