マイベイビー&ハピネス☆

チカチカとうねる照明。

クネクネとおどる人々。

『日曜の夜ね★
じゃ、12時にクラブ来て☆』

そうメールを返してきた絵里奈は今、テーブルを挟んで向かい側に座り、タバコをくゆらせ、陽気に微笑んでいた。


「薫ちん、しばらく会わないうちにますますイケメンになったね♪」


「そりゃどーも。

お前のほうは、なんつーか…化粧が濃くなったな」


「なにそれ、デリカシーないなぁ」


「正直者と言ってくれ」


絵里奈は、同じ17歳だが、俺とは違う高校へ通っている。

一年ちょっと前に、人数合わせで行ったコンパで初めて会った。

酒に弱い俺は、べら棒に酔っ払って、そのとき彼女と…。

あーつまり、そういう関係を一夜だけ。

母親探しがなかったら、2人きりで会おうなんて思わなかっただろう。

絵里奈は、タバコを灰皿でもみ消すと立ち上がった。

< 24 / 210 >

この作品をシェア

pagetop