俺様彼氏と清純彼女~夢のおくりもの~

†沙羅の罠

沙羅は目立たない子らしい。

私も尚哉から話を聞くまで、その子の事は知らなかった。

同じ学年なのだが面識は全く無かった。

「付き合い長かったの?」

「中学からの付き合いだ」

「――良かったの?別れて。大事な人だったんでしょ」

「半分腐れ縁みたいな物だったしな、けじめはつけないと、変に傷つけそうだから」

しかし、そう言う尚哉の瞳には少し迷いが有った。

未だ、迷っている事は確かな様だった。
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