*フレンズ*

本当の気持ち   彩





外は雨が降っていた。


私は傘も刺さずゆっくり家に帰った。


歩く気力もなかったから…。


なんだか雨の音が聞こえるとすっきりした気分になる。


なぜだろう。


静かなマンションには私の足音と雨の音だけが響き渡る。


ドアの付近にはテレビでよく見る黄色いテープがはってあった


それからまだ警察官や検察官が何人かいた。



「すみません」

「いえ…私ジャマですか?」



警察官の顔が困ったように緩んだ。


ジャマなんだね。


なにも言わずに出て行った。





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