おしえてください、先生。

クリスマスイブにこうして一緒に歩いてると、デートみたいだよね。



「イルミネーション、見てくか?」

「うん!」



駅前の大きな通りはライトアップされていて、イルミネーションがとても綺麗だ。



「綺麗だね……」

「ああ」



冬の空はすっかり暗くなっていて、イルミネーションがよりキラキラ輝いてみえる。

これで手を繋げられたりしたらいいのにな。

付き合ってないから仕方ないけど……。



「来年も……」

「ん?」

「来年も、一緒にみたいな」

「そうだな」



来年の私たちは、何をしてるんだろう。

雄悟先生と同じ学校の制服を、私は着られているだろうか。

先生と手を、繋げているだろうか。

今頑張れば、その未来は叶うのかな。

頑張って、勉強しなきゃ。



「ねえ先生、問題出して?」

「問題? なんの?」

「なんでも。次のテストで出そうな問題!」

「んー、じゃあ……」

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