おしえてください、先生。

こんなに……ドキドキしてるのに。

どうしよ……心臓、うるさい……。





着替えが終わって、脱衣所に戻り代わる代わる髪を乾かしてから二人でリビングに行く。

テレビの前にあるテーブルを挟んで置かれた三人掛けのソファーに二人で座る。

私はソファーの上で体育座りをして縮こまった。



「天気、ずっとこんな感じなのかな……」

「んー、ちょっと待てよ」



雄悟先生はスマホを取り出していじり出す。

天気予報を見てくれてるみたい。



先生との距離、近いな……。

でも、怖くない。むしろ安心する……。

さっきまで普通に接触してたけど、全然大丈夫だったし……。

先生なら、もう怖くないな。



「一晩続くっぽいな……」

「えっ」



どうしよう……今日から日曜までお母さん、出張でいないのに……。

私一人で一晩、雷を耐えなきゃいけないの……?

む、無理だよ……。



「雷、なんでそんな怖いんだ?」

「それは……」



ただただ怖いわけじゃない。

元々大きな音は苦手だし、もちろん雷も苦手だったけど……。

いろいろ助けてくれた雄悟先生になら……雷が苦手な理由、話しても良いのかな……。

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