おしえてください、先生。

そういえば、停電直ってる……。

冷蔵庫も、ちゃんと冷えてる。

どのくらい停電が続いたのかわからないけど、あとで冷蔵庫の中身が悪くなってないか確認しなきゃ。



窓から外を見ると、すっかり晴れて雷雲は影も形もなかった。








部屋に戻ると、雄悟先生はまだ寝ていた。



体温もちゃんと測りたいけど……起きないと測れない、よね?

とりあえず冷えピタ貼って……薬も持ってきたけど、何か食べてからの方がいいよね……?



冷えピタを、雄悟先生のおでこに貼る。

冷たかったのか、先生は眉を顰めて目を開けた。



「冷えピタかよ……」

「お、おはよう……。体調大丈夫……?」

「すっげー、だるい」



雄悟先生はそう言って私に手を伸ばしてくる。

先生の手で私の手を掴むと、頬に触れるように誘導する。

ドキドキしながら触れた頬は、とても熱い。

触れ合っている手も、とても熱く感じる。
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